住民主役委員会
昨日、ある町の100人委員会全体会に出席し、発言する機会を得ました。
住民主役委員会
若者・よそ者・バカ者のパワーを・・・
委員会は、2年前から始まったようだが、委員は、当町住民だけでなく、他市町からも参加することができるということで、誘われて私は他市から昨年の6月頃に入って、今回初めて全体会で発言の機会を得た。「思っていることをしゃべれ」、ということだったので、住民の意見を聞くために創られた100人委員会の素晴らしさと、それに引き替え、私の住む市の姿勢を指摘する発言をし、部会からの提案の 「おもてなし」の精神 を補強するために、自己紹介も含め、 「近江商人の三方よし」 の話などをした。
あとで、参加者から、「浮いていたみたい」と言われても、私はポカ~ン。「思っていることを」しゃべれと言われて、よそ者である私がこの委員会に入ってきた経過、どうすれば思いが伝わるかで、一住民が奮闘してきたことも伝えたくて、準備した文。決して、単純な自己顕示だけではナイ。初めての場で、何が場に合っているか、十分理解しないまま臨んだ私に勘違いがあったと言われればそれまでだが、私も ? だった。
だけど、言ったことには悔いがない。町の100人員会はなかなかよい。住民が政策形成に参画し、町造りに住民の声が反映される。講演の講師が、 「若者・よそ者・バカ者」の感性の重要性 を指摘していたが、私も異質なものから学ぶ重要性を強調した。講師の言う「バカ者」とは、町造りに、 「ひたすらバカ見ても前へ進む人」 という風に定義されるらしい。エネルギッシュに前へ進める人。私に、それほどの馬力はないけれど、時には、バカになることも意味のあること、と慰めても、なにか割り切れない。
「若者・よそ者・バカ者」の重要視は、確かに、納得。みんなが優等生なら、議論は深まらないし、前へ進まないだろう。例えば、橋下大阪府知事も、今は、よそ者で、バカ者(いい意味で)、そして若者だから、大胆とも見える(実は繊細な)提起をして、議論を巻き起こしていく。よい・悪いは別にして、彼が、庁舎のよそ者でなくなったら、183万票は遠ざかっていくだろう。
学科試験重視で、学力を付けるチャンスに恵まれた人が選抜されやすいシステムだからこそ、役所や学校の世界に、問題が起こっているのではないだろうか? 学力を付ける、ということが、いかにも本人の努力だけのことのように捉えられがちだが、実際は何世代にわたっての“格差”による、大きな不平等があるように思えてならない。
チャンスに恵まれなかったり、人生の挫折経験者が“再チャレンジ”した結果として、役所や学校の世界に入っていく・・・この道が広がって、例えば、人生に回り道した人や元突っ張りや暴走族、ひきこもりさんなどが、例えば、ボランティア経験や職業体験などを加味されて、公務員や教師になっていく道が広がれば、多様な人生経験の人が入ってきて、どれほど、多様性に富んだ役所や学校になって、住民や子どもたちは救われていくことだろう。
重ねてくどく言うと(強調して言うと)学力や免許だけが重視されると、それへのチャンスに恵まれなかった人を排除することになる。多様な人生経験がもっと尊重され、採用年齢も40歳代ぐらいまでに引き上げて、再チャレンジのシステムができて、多様な人材で構成される組織をつくっていくべきではないだろうか?
ここで、閃いた私の造語・・・勇気あるバカ者は、世の中を変えていくために智恵を使い、勇気のナイ賢人は、下手を売らないタメに、智恵を使う。
今までの、政治家や行政マンは、どっちかと言えば、後の方の人が多かったのと、違う?! 私の反省も含めて・・・。先輩からも聞かされて、上司の姿も見せつけられて、私の長い公務員生活も、下手を売らないことが、ひとつの重要なテーマだった。だから 「前例踏襲主義」や「長いものに巻かれろ」や「ことなかれ」意識が蔓延っていく。それらに抵抗するには、身を削る思いをする。それと講師は、質問に答えて、行政マンは、行政の専門家、と言っていたが、これには、やや ? 。教師でも、同様。住民や子どものためになることから“逆算”して、何を為すべきかを考えるのが “プロ”であり“専門家” であって、自分の保身から出発する行為は、果たして “プロ” と言えるか、どうか? 講師は、「霞ヶ関発の施策」の限界を述べていたが、これには同感。公務員の世界にも、「勇気あるバカ」を保障するセーフティ・ネットや土壌を準備すべきだろう。
とにかく、参加者と私に ? を残したまま、終わったみたい。まぁ、却って印象に残っただろと、やや居直って、且つ、自分自身を慰めて、それでも割り切れなさは残る。ちょっとしたピエロ?!
このブログを読む人には、なんのことか分かりづらいと思いますが、人生の理不尽に、新たな人生修行をしました。ただこの町100人委員会の熱気はうらやましいし、子どもから高齢者までが踊った「よさこい踊り」は感動的でした。住民主役のこの熱気が広がっていけば、政治は変わる・行政は変わる・・・そんな予兆を感じさせる集会でした。
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