MR.BRAIN DNA鑑定は“錦の御旗”か?!
NHKさんばかり褒めていると、民放局さんはどうやねん? と言うことになってしまいます。民放局テレビでも、お金をかけて、四股を決めて創った番組は見応えがあります。その一つが、キムタクさん主演ドラマ「MR.BRAIN」。5月23日から始まりました。
MR.BRAIN
DNA鑑定は“錦の御旗”か?!
人間の脳の働きを熟知して心の真実をあぶり出すのに天才的なひらめきを持ちながら、まわりの人間の感情にはKYな脳科学者をキムタク氏が演じています。その好対照にはやや戸惑いつつ、科学捜査に光を当てたドラマは面白いし、裁判員制度が導入された今、時宜を得た好企画。。。勉強になります。
その中で思ったことは、今、DNA鑑定の精度が上がって、犯人を特定する「有力」を超えて「決定」的な証拠になりつつあります。まるで、DNAという「錦の御旗」を掲げさえすれば、他のあらゆる反論を封殺するような・・・。
ドラマも、DNAが犯行現場に意図的に残されたかのシーンがありますが、ドラマの翌日の朝の別の番組ワイドショーでも、「DNA絶対か?」ということが取り上げられていました、
DNA鑑定には相当な信憑性があったとしても、例えば、ドラマでもあったように実行犯の偽装工作の可能性もありますし、また、DNAの採取・保存・検査・保管過程に、信じたくないことですが、万一、捜査側の思い込み・決めつけやメンツ・でっち上げ等の意図的な別の意思のようなものが入れば、逆に、相当な誤判の危険性が生じるおそれが生じます。
だから、DNA採取・保存・鑑定・保管のいずれの過程にも、写真撮影・・・裁判員にきちっと見せられる可視化の措置、さらに何十年たっても再鑑定できるような、他の証拠の保存・保管とも関わって、保存・保管をきちっとしていく。
被疑者・被告人とされる人の人生に関わってくるし、DNAの証明力は凄いけれど、そればかりを鵜呑みにすると、大危険! ということを思った土曜日と日曜日でした。
次回、5月30日土曜日夜TBS「MR.BRAIN」(第2回)
乞う、ご期待!
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